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神話的なモチーフの塗り絵に、線を描きこんで表現しました。

太陽や鳥、魚や花々などを、神話的な物語のようにくみあわせて塗り絵をつくりました。

そして今回の表現方法は、「線」です。

塗り絵というと、もちろんですが「色を塗る」ですよね。

なのであたりまえですが、

枠にかこまれた部分を色で塗りつぶすという発想は当然だと思います。

そこで今回ご提案したいのは、線をいかした表現についてです。

線というのはとても個性が現れる部分で、

その人なりの「持って生まれたもの」だと私は思っています。

歌に例えるならば声のような要素で、

訓練によって鍛えたり上達したりということはもちろんあっても、

その人なりの個性は消し難いところがあります。

ポップスのジャンルでは、上手くて無個性な歌い手さんよりも、

特徴があって一度聴いたら忘れられないような声の持ち主が

時代を彩るスターになり多くの人の指示を得ることもよくあることです。

「線」にも共通した要素があるとわたしは感じています。

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なので、塗るのではなく「線を足す」という感覚で塗り絵をしてみてはいかがでしょう。

今回の作例では深緑の線で全体に描きこみをしています。

こういう線を重ねる表現は「ハッチング」と呼ばれる技法で、

同じ方向に線を引き空間を埋めたり、

違う方向に線を重ねて濃淡を作ったりするやり方です。

でも、今回の作例では気持ちのおもむくままに

強調したいところにどんどん、というように線を加えました。

色を塗るのとはまた違った効果の表現になっているかと思います。

できあがった印象としては昔のヨーロッパの古い本の挿画、という雰囲気になりました。

今回は全体を線だけで描きこみましたが、

部分的に使ってみてもおもしろい方法だと思います。

たどたどしくても荒削りでも、線の魅力は唯一無二のもの。

オリジナルな自分だけの表現をめざして、試してみてください。

 

 

ちなみに塗り絵の線の黒を消すとこういう感じです。

すこし軽やかな雰囲気になり、

自分で描いた線のみになるので、より個性がひきたってきます。

輪郭線を消す効果についてはぬりえテクニック⑨で解説しています。あわせてご活用ください。 

 

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また、ブログ「塗り絵から絵画へ」のカテゴリーでは塗り絵を入り口として、画材の特性や技法、制作過程など、絵画表現にまつわることをご紹介しています。

(※冒頭の画像では制作例として色をつけてありますが、PDFファイルでの印刷は白黒の線画になります)。

「瞳の中の神話」PDFファイル・印刷はこちらから

瞳の形のなかにある幻想的な塗り絵

 

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