ぬりえラボの図案の特徴

〔ぬりえラボ〕の塗り絵の特徴

「さあ好きなものを描いてね」と白い紙を渡して、
すぐに描ける人は多くはありません。

複数の福祉施設で10年以上絵画の指導に携わるなかで、
絵が得意でなくても色の美しさや塗ることを楽しんでもらいたいという思いから、
ぬりえを創作活動の一環として取り入れています。
施設利用者の皆さんは大人なので、お姫さまや漫画の主人公の図柄だけでは物足りないし、
既成の塗り絵のままでは取り組みにくい点もあります。
そういった必然からオリジナルぬりえ図案を自作するようになりました。

以下に、施設利用者のニーズにあわせたぬりえを作るときのポイントをまとめました。

形が閉じていることが必要

線が途切れている、いわゆる「形が閉じていない」場合、
どこからどこまでを塗れば良いのかわからなくなって手が止まってしまうことがあります。
線と線はつなげて隙間を作らないことを作成時のルールにしています。

(※ サイト内で「上級者向け」としてある塗り絵については、
一部に線のかすれや途切れを生かした表現をしているものもあります)。

背景
塗り絵本の図の背景には何も描かれていないことが多いです。
余白を「無いもの」と感じると、物や花は塗っても背景は白ままになります。

背景にも模様があると、画面全体に色を塗りたくなるので
1枚のぬりえに時間をかけて取り組むことができます。

太線で形を強調しない

市販の塗り絵本では、太線であらかじめ形が強調されているものが多くみられます。
例でいえば、太線のある方は「魚の塗り絵をする」と思って塗り始めますが、
下の図では、たくさんの線の中から魚や海藻の形を見つけながら、
飽きずに塗り進めていくことができます。
太線を使わずに線を一定にしているので、塗る人によって強調する箇所が多様になり、
作品に個性が反映されやすくなります。

太枠のある魚の塗り絵
太線で形を強調
太枠のない魚の塗り絵
形を強調しない

そのほかにも

塗っていて飽きないように繰り返しパターンを避ける

複数のぬりえ図案を用意するようにして、自分で選んだものを塗ってもらう

という2点も大切なポイントです。

〔ぬりえラボ〕で公開している画像は、すべて手描きによる線で描かれています。
やわらかな、温かみのある図案をこれからも増やしていきたいと思います。

これらの塗り絵は、施設の利用者さんや教室の生徒の皆さんの
いろいろな意見と反応によって、少しずつ数を重ねてきました。
「こんな塗り絵がほしい」というアイデアがあれば、ぜひ教えてください。
時間はかかっても、実現したいと思っています。

また、いろいろな場面で活用した様子の写真や、塗ってみた画像なども
お寄せ頂ければ大変うれしいです。

ぬりえラボ  花田恭子