「花の雫」.pdf
モノクロのスケッチをもとに塗り絵を作り、Procreateを使って着彩しました。
スケッチブックに描きためたイメージスケッチを塗り絵にするシリーズです。
今回の原画はこちら。
コンテという色鉛筆なんですが、芯が柔らかく色が濃いめ。
クレヨンに近い描きごこちの画材で、デッサン用とされています。
色鉛筆や鉛筆の黒よりも黒が濃いので、わたしは好きでよく使っています。
線を引いたり塗ったりしたあとに指やティッシュでこすると、
多彩な変化を見せてくれるところがお気に入りの理由です。
真っ白の紙に漆黒の闇を描き込んでいく感じ。
それがとても気持ちよく、自分を深い世界に連れて行ってくれます。
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そして今回、特筆すべきは「Procreate」。
ipadでお絵描きをするためのアプリです。
わたしのデジタル描画遍歴をかいつまみますと、
まず CLIP STUDIO PAINT(通称クリスタ)。
そして ibisPaint(通称アイビス)です。
はりきってタブレットpcを購入して始めたクリスタは、
コロナ自宅待機のた~っぷりの時間があったときは良かったけれど、
さくっと描くっていうのがわたしはできにくくてしばし放置。
その後ipadを仕事で使うことになり、同時にはじめてみたアイビスは
「なんて簡単!なんて直観的!」と嬉しくなって、
この1年間遊び倒しました。
そして最近、お絵描き好きの10代後半女子たちと談笑していてデジタルイラストの話になり、
「クリスタ買ったはいいけど面倒で、今はアイビスしか使ってないんだ~。あの直観的なとこがいいよね。ペンの太さとか濃さとか、スライダーで変えれるとこが便利で~」
なんて話をしていたら、
「じゃあもうプロクリでいいじゃん」とのお言葉。
自他ともに認めるお絵描き上手さんの発言で、ならばということで
「へー良いこと聞いた。試してみるね~」という会話でした。
さっそくその日のうちにProcreateをインストール。
アイビスと違って、体験版というか広告付き無料版はないので買取り。
おすすめしてもらってなかったら、コレを選ぶってことにはなりにくそうです。
そして初めて使ってみて、
ほんとにそっけなく何の文字もなく、アイコンが並んでいるだけ。
これ、去年の私だったら、何のことか分からず使えなかっただろうな~、です。
でも私にはアイビスとの1年間があった。
なので想像で、なんとなく、できそうなことがわかるのです。
アイビスは、動作ひとつひとつに文字の説明があり、
Procreateにはないのです。アイコンだけ。
そのことが、描くことにすごく集中しやすくさせてくれる。
ネットで調べれば使い方解説はたくさんあるからなんとかなるし、
調べなくても、なんとな~くでだいたいわかる。
いや~、ipadすごいな。
ちなみに現在はipad2台持ちなんですが、
自宅のにインストールして翌日職場のにも、と思ったら、
2台めのインストールは無料でできました。
どういう理屈かわかんないけど、同じIDだから2台めもいけたのか、
わからないけど得した気分でした。
充分アイビスで楽しかったんですが、
描き心地とグラフィックの綺麗さ、ツールの使いやすさは
「あ、こっちばっかり使うな」
と直観してます。今のところ。
そして今回の着彩例は、初めての Procreate 使用作品です。
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デジタル描画との距離はほぼ定まりつつありまして、
フルでデジタル使用は、わたしには向いてないなと思っています。
テクスチャーや質感、肌触りにこだわりたい私は、最初からデジタルだけはちょっと辛いのです。
もちろんデジタルでもいろいろいろいろ駆使すれば、風合いを生かした表現もできるのだろうけど、
そもそもそこまで極めるつもりがない。
さくっと便利に色をたすツール、として使いたいのですね。
わたし調べでは、まだまだ上質の紙のかすれやにじみの雄弁さに
デジタルは至ってないように思います。
なので、紙に描いたスケッチや水彩を取り込んで、ちょっとお化粧、
そんな使い方が今のところのベストなようです。
今回の作品も、
原画を取り込んで、黒の濃さをたして、
ほんのり色と陰影を加えて、というかたちで制作しました。
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ブログ「塗り絵から絵画へ」のカテゴリーでは塗り絵を入り口として、画材の特性や技法、制作過程など、絵画表現にまつわることをご紹介しています。
(※冒頭の画像では制作例として色をつけてありますが、PDFファイルでの印刷は白黒の線画になります)。
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