塗り絵を絵画表現につなげていく技法を紹介するシリーズ。描いた絵に洗いをかけました。
教育・保育や福祉分野で絵画の指導や担当者さま、
絵画技法を学びたい方向けのヒントを
いろいろとご提案しているシリーズです。
塗り絵の活動をアートの表現に広げる手がかりの
一助になれればと思っています。
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今回は、いったん描いてほとんど描き終えた作品に
さらに加筆するための方法です。
「洗い」をかける、「汚し」をかける。
そういう言い方をするときもあります。
絵って、ひと通り描き終えると、
もうこれ以上描くところがない、
ってなると思うんです。
その時に、水彩絵の具ならば水をかけて洗ってみる。
アクリル絵の具など水に落ちない絵の具ならば
うすく溶いた絵の具を全体に塗ったり、
サンドペーパーでかるく擦ったりする。
ちょっと意外な方法かもしれませんが、
プロの作家さんは多くとりいれている技法です。
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ただ、生徒さんの作品で実演することは、
ほぼやっていません。
描いたご本人は、「この絵はもう描き終わった」
と思っているのだろうから
たぶんびっくりしちゃうと思うし、
なにか自分の作品を壊されたというか、
汚されたような否定的な感情が
万が一にも生まれてはいけないなと思うからです。
よっぽど「この絵をさらにどうにかしたいのです」
という強い気持ちがあるのなら別ですが、
基本的には、自分が描いた絵で実演する感じです。
目的はというと、トーンを落とす、絵肌をならす、
余分な絵の具を落として加筆しやすくする、
というところ。
実際に油絵ではグラッシ、
水彩画ではウォッシュアウト、と呼ばれている技法。
日本画では骨描きのあと薄い胡粉をぬって、
墨の線の色を弱めてから着彩することもあります。
ひとつの作品に時間をかけて
重層的に加筆していく作品の場合は、
必要なプロセスだったりするこのやりかた。
「描きこみすぎて作品が重たい感じになっちゃったな」
「いっぱい描いたけど完成という感じにはなってないな」
制作の過程でそういう場面に出会ったら、
洗う・よごす・消しゴムをかける・
サンドペーパーをかける・絵の具をうすく全体に塗る、
などを試してみてください。
きっと扉がひとつひらきますよ。
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