線の実験室018・ウォッシュアウト(洗いをかける)

塗り絵を絵画表現につなげていく技法を紹介するシリーズ。描いた絵に洗いをかけました。

教育・保育や福祉分野で絵画の指導や担当者さま、

絵画技法を学びたい方向けのヒントを

いろいろとご提案しているシリーズです。

塗り絵の活動をアートの表現に広げる手がかりの

一助になれればと思っています。

*

今回は、いったん描いてほとんど描き終えた作品に

さらに加筆するための方法です。

「洗い」をかける、「汚し」をかける。

そういう言い方をするときもあります。

絵って、ひと通り描き終えると、

もうこれ以上描くところがない、

ってなると思うんです。

その時に、水彩絵の具ならば水をかけて洗ってみる。

アクリル絵の具など水に落ちない絵の具ならば

うすく溶いた絵の具を全体に塗ったり、

サンドペーパーでかるく擦ったりする。

ちょっと意外な方法かもしれませんが、

プロの作家さんは多くとりいれている技法です。

*

ただ、生徒さんの作品で実演することは、

ほぼやっていません。

描いたご本人は、「この絵はもう描き終わった」

と思っているのだろうから

たぶんびっくりしちゃうと思うし、

なにか自分の作品を壊されたというか、

汚されたような否定的な感情が

万が一にも生まれてはいけないなと思うからです。

よっぽど「この絵をさらにどうにかしたいのです」

という強い気持ちがあるのなら別ですが、

基本的には、自分が描いた絵で実演する感じです。

目的はというと、トーンを落とす、絵肌をならす、

余分な絵の具を落として加筆しやすくする、

というところ。

実際に油絵ではグラッシ、

水彩画ではウォッシュアウト、と呼ばれている技法。

日本画では骨描きのあと薄い胡粉をぬって、

墨の線の色を弱めてから着彩することもあります。

ひとつの作品に時間をかけて

重層的に加筆していく作品の場合は、

必要なプロセスだったりするこのやりかた。

「描きこみすぎて作品が重たい感じになっちゃったな」

「いっぱい描いたけど完成という感じにはなってないな」

制作の過程でそういう場面に出会ったら、

洗う・よごす・消しゴムをかける・

サンドペーパーをかける・絵の具をうすく全体に塗る、

などを試してみてください。

きっと扉がひとつひらきますよ。

*

ぬりえラボのホームページでは

たくさんの塗り絵画像を公開しています。

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