塗り絵上級者をめざそう
ぬりえテクニックを解説するシリーズをはじめました。
第一回目は、円に影をつけて立体的にし、球を描く方法の解説です。
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塗り絵にがんばって取り組んでいると、だんだんと「枠の中に色を塗る」だけでは物足りなくなってくることがあります。
そんな、ただ色を塗る、という所からもう一歩進みたくなった時の、ちょっとしたテクニック解説をするシリーズを始めることにしました。
最近のブログでは、細かすぎずに魅力的な画像を、と心がけて新作を作っています。
そうするとそのシンプルな塗り絵、というのは、ただ塗るだけでは物足りなくなるというか、なんというか余白が多い。それはその分塗る方の個性や技術を生かせる余地がたくさんある、ということでもあるのです。
そこで塗り絵をもっともっと楽しむために、ちょっとの工夫でできるテクニックを紹介していこうと思います。
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今回はこの塗り絵で解説します。
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丸は塗りつぶしただけではただの円ですが、影をつけることで立体的になり、球として表現することができます。
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手順としてまず、光が当たる方向を決めます。ここでは左斜め上からの光です。
球の左上の部分、光が当たっている所をを白く残して塗ります。
その次に、暗くなる部分を濃くぬります。ここでは右下の部分です。
(光が後ろからも回り込んでくるので、いちばん端から少し中に入ったところが暗くなる部分です)。
このように3段階に塗り分けたあと、色の差をつないでいくようにグラデーションをつけていきます。
グラデーションの方法は「ぬりえレッスン⑤ 影のつけ方の基本」でくわしく解説していますのでご参照ください。
こんな感じで完成です。
床に転がっている球は、接している床に影ができます。ここでは左斜め上からの光なので、右下の床に影をつけます。
床と球が接しているところを濃く塗って、だんだんと薄くしていくと自然な影になります。
また、すこし形が変わったとしても方法は同じで、風船はこんな感じになります。
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この球のテクニックは人物の頬や頭、動物の体などにも使えます。
今回の塗り絵でいうと、子ブタのおなかや顔の部分にもこの方法で影をつけています。
ほんのりとした影ですが、このことで体のふくらみを表現しています。
丸いものはこの世にたくさんありますね。基本ができれば後は応用。いろんなものに陰影をつけてみて、さらに塗り絵を楽しんでください。