「歌麿 Utamaro」.pdf
美人画で江戸の人々を魅了した、喜多川歌麿の塗り絵です。
ひとりの絵師に焦点をあて、複数の作品を構成した浮世絵ぬりえシリーズ。
今回取り上げたのは、
喜多川歌麿(きたがわうたまろ)
です。
代表作の
ビードロを吹く娘
を中心にして多彩な女性像を組みあわせて描きました。
歌麿は町娘や花魁、春画など、女性表現で右に出るものは、という存在ですね。
今回描いてみて気づいたのは、女性たちの個性と息づかいでした。
以前は
「浮世絵の女性の顔はパターン化されていてどれも同じ顔」
なんて思っていましたが、
実際に描いてみて、その雰囲気を再現しようと思うと、それがなかなか難しい。
つんとすましている顔に見えたり、妖艶に見えたり、勝気さや凛とした強さ、
いろんな表情が見てとれて、
それは驚きでもありました。
描いてみなければわからなかったことでした。
きっと江戸の人々も、この小さな目もと口元の
かすかな表情からいろいろなものを読みとり、想像をふくらませていたのでしょう。
それと、歌麿といえばやはりというかやっぱり、春画。
奥深いです。けっこうディープです。
大人の方には物足りなさもおありかも。
ですがここでは中高生のお勉強にも役だてて頂きたい、という目標もありますので、
匂わす程度の表現に着地させています。
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この「歌麿 Utamaro」をふくめた浮世絵塗り絵を8作品まとめて、
浮世絵ぬりえシリーズとして公開しています。
こちらもあわせてお楽しみください。
※冒頭の画像には着彩例として色をつけてありますが、印刷用PDFファイルは白黒の線画となります。